ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
今日は世界の終わりの日。
それは、まもなく地球に巨大な隕石が到着することを予告していた。
到着すればその引力やら衝突の影響で何もかもが木っ端微塵
それを間近で想像させる時だった。
残り時間は3時間。
オレンジ色の炎のような光り輝くものが空から降ってくるように見
果たしてそれは夕陽なのか?
落ちてくる隕石なのか?
それは誰にもわからない。
ここは日本の中学校である。
崇という中学生が、学ラン姿で久しぶりに学校へと通っていた。
誰も居そうにない夕方の時間帯。
教室へ行くと、
崇『美子ちゃん!』
美子『崇君、久しぶりね!』
何故だろう。その時、崇は美子が自分を待っていたかのように感じる。
崇『
美子『そうね・・・でも私、今日崇君がココにくる事、
崇『えっ?そうなの?・・・』
美子『うん』
崇の予感は的中した。
美子『じつはわたし、崇君の事が、前から好きで・・・』
途端に美子の顔が赤くなった。
崇『えっ?』
美子の顔を見て、崇も同じように赤くなった。
崇『あ、ありがとう・・・』
しかしなんとも悲しいことに、今日は世界の終わりの日である。
崇(なんでこんな日に限って・・・)
崇はふと窓の外を見た。すると空にはまばゆいオレンジ色の光が徐々に近付き、前より大きくなっているのが見えた。
やはり隕石なのだろうか。
その光を目で追っていると、崇は自分の中にある野蛮な性格がいるように感じた。それを見つめていると徐々に野蛮な性格が巨大化していき、ついに己の欲望に火が点いた。
あたかも、満月を見て覚醒したサイヤ人の大猿のように。
ウオオォォーーー!!!
崇は覚醒した。
崇『もう恋愛ごっこなどには興味はない!俺はやりたいことをやる!』
美子『えっ?』
崇『グヘヘへへへ、実は俺も、お前の事が大好きだったんだぁ~!!!
崇の野蛮な心が、遂に正体を現した。
美子『えっ?崇くん?・・・崇くんどうしちゃったの?』
美子は今まで好きだった崇の素顔を見て、困惑した。
そしていよいよ地球と隕石がぶつかる瞬間だった。
崇『やらせろっ!やらせろっ!』
美子『なっ?・・・なにするの?・・・やめて!・・・触らないで!
そして、今まさに衝突へのカウントダウンに入った。
3
2
1
美子『キャアーーー!!!』
0
ドゴオォォーーーン!!!
隕石は地球とぶつかり、共に粉々に散っていった。
ダメェェーーーーー!!!
そして、世界は最後の終わりを遂げた。この叫び声がなんだったのかは誰も知るよしもなかった。
★
ふと、そんなたわいもない妄想話を中学生の時、
そして中学時代から、はや15年の時が経つ。
崇『平和はつまんねぇーなぁ。何か起らないかなぁ。。。』
崇は2階建てアパートの窓から顔を出し、
そんな時、目の前に制服姿の可愛い美少女が歩いていた。
崇『あっ!若くて可愛いな~!』
崇『グヘヘへへへ!』
『あんたいい加減に働きなさいよっ!』(バシッ!)
後ろを振り返ると、母親がふとん叩きで床を思いっきり叩いている。
何やら目付きと口調で怒鳴りかけていた。
母『女性のお尻ばっか追っ掛けて!全くもう!』
崇『はいっ!』
そんな世界も終わりを告げた。
ダメェェーーーーー!!!